今回は、メモリ整合性をオンにできない場合の対処法を紹介します。
Win10/Win11 メモリの整合性とは?オンにしたほうがいい?オフにする方法
メモリ整合性を「オン」にすることで、お使いの PC のセキュリティを強化することが出来ますが、一部の環境では「オン」にできない場合があります。
メモリ整合性をオンにできない場合の対処法

メモリ整合性をオンにしたくない場合は「無視」をクリックすると警告のマークは消えます。

メモリ整合性をオンにできない原因
メモリ整合性をオンにできない原因は主に次の 2つです。
1.ハードウェア仮想化が有効になっていない
メモリ整合性を使用するには、システムの UEFI または BIOS でハードウェア仮想化を有効にする必要があります。
BIOS 画面は各メーカーで違いますので、取扱説明書(マニュアル)、またはメーカーのホームページでご確認ください。
2023/09/07:
こちらは筆者の PC の BIOS(UEFI)画面ですので参考にしてみてください。(ASRock B550M-P4)

アドバンスド>CPU 設定>SVM MODE = Enabled
説明:Enabled/Disabled CPU Virtualizatiaon(CPU仮想化の有効化/無効化)
2.互換性のないドライバーがインストールされている
PC に互換性のないドライバーがインストールされている場合、「メモリ整合性」を「オン」にできず、「互換性のないドライバーを確認する」が表示される場合があります。

「互換性のないドライバーを確認する」をクリックすると「互換性のないドライバー」が表示されます。

1つまたは複数のドライバーが表示される場合があります。
互換性のないドライバーを削除する
「メモリ整合性」をオンにするためには互換性のないドライバーがインストールされていない状態にしなければなりません。
MicroSoft は互換性のないドライバーを削除するよりも、まず最新のドライバーに更新することを勧めています。
最新のドライバーに更新しても「互換性のないドライバー」が表示される場合は削除しましょう。
ドライバー削除の手順
Windows セキュリティに表示されている「互換性のないドライバー」は閉じずに表示したままにします。
1.Windows PowerShell の開き方を参考に、Windows PowerShell を管理者として開きます。
2.次のコードを入力して Enter を押します。
pnputil /enum-drivers

このコマンドは、ドライバーストア内のすべてのサードパーティ製ドライバーパッケージを列挙します。
3.Windows セキュリティに表示されている公開名「oem〇.inf」を探し、ここに表示されている内容と一致しているかを確認してください。
4.一致していれば、次のコードを入力して Enter を押してドライバーを削除します。
例えば「oem0.inf」の場合次のようになります。
pnputil /delete-driver oem0.inf

※ドライバーの削除が心配な方はシステムの復元などでバックアップを取ってから行ってください。
コマンドを実行するとドライバーが削除されますので、複数ある場合は繰り返し行い、すべて削除したら「メモリ整合性」をオンにしてみましょう。
「sys」ファイルのみ表示されていて「inf」ファイルが表示されていない場合
「互換性のないドライバー」に「sys」ファイルのみ表示されていて「inf」ファイルが表示されていない場合、直接ドライバーの保存場所から「sys」ファイルのプロパティを確認しましょう。
1.Windowsキー + R を押して、「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコードを入力して Enter を押します。
%SystemRoot%\System32\drivers
2.「drivers」フォルダーが開きますので、該当の「sys」ファイルを見つけ、ファイルの上で右クリック>「プロパティ」をクリックします。
※「drivers」フォルダーに無ければ「Windows」フォルダーも探してみましょう。
C:\Windows
3.次の画像は 1つの例ですが、詳細タブを開き、「説明」の部分をすべて確認します。

ここでは著作権の部分に「AMD」と表示されているので、AMD 関連のドライバーだということがわかります。
4.Windowsキー + R を押して、「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコードを入力して Enter を押します。
ms-settings:appsfeatures
インストールされているすべてのアプリが表示されますので、上記の例であれば AMD に関連するアプリを探してアンインストールします。
AMD といえば、チップセットドライバーやグラフィックドライバーなどがありますね。
アンインストールが終わったら、ほとんどの場合再起動が必要になりますので、再起動後に「メモリ整合性」をオンにしてみましょう。
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