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Win10/Win11 メモリ整合性をオンにできない場合の対処法

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「メモリ整合性」を「オン」にすると、パソコンのセキュリティを強化できます。

しかし、一部の環境では「オン」にできない場合があります。

Win10/Win11 メモリの整合性とは?オンにしたほうがいい?オフにする方法

「メモリ整合性」を「オン」にできない場合の原因と対処法

1.ハードウェア仮想化が有効になっていない

「メモリ整合性」を使用するには、BIOS(UEFI)の設定画面でハードウェア仮想化を有効にする必要があります。 

操作方法はメーカーによって異なりますので、詳細は取扱説明書またはメーカーのホームページでご確認ください。

※次の画像は筆者の PC の BIOS(UEFI)画面です。(ASRock B550M-P4)

ASRock B550M-P4 – BIOS(UEFI)画面

アドバンスド>CPU 設定>SVM MODE = Enabled

説明:Enabled/Disabled CPU Virtualizatiaon(CPU仮想化の有効化/無効化)

各メーカーの BIOS(UEFI)画面の表示方法

2.互換性のないドライバーがインストールされている

PC に互換性のないドライバーがインストールされている場合は、以下のメッセージが表示されてオンにできません。

  • 「互換性のないドライバーを確認する」
コア分離- メモリ整合性

「互換性のないドライバーを確認する」をクリックすると、互換性のないドライバーが 1つ、または複数表示されます。

MicroSoft より

互換性のないドライバーを削除する方法

「メモリ整合性」を「オン」にするためには、互換性のないドライバーがインストールされていない状態にする必要があります。

MicroSoft は、互換性のないドライバーを削除するよりも、まず最新のドライバーに更新することを推奨しています。

最新のドライバーに更新することで、問題が解決する場合があるからです。

最新のドライバーに更新しても互換性のないドライバーが表示される場合は、削除する必要があります。

ただし、互換性のないドライバーを削除すると、そのドライバーを必要とするデバイスが動作しなくなる可能性があります。

ドライバー削除の手順

Windows セキュリティに表示されている「互換性のないドライバー」は閉じずに、表示したままにします。

1.Windows PowerShell の開き方を参考に、Windows PowerShell を管理者として開きます。

2.次のコードを入力して Enter を押します。

pnputil /enum-drivers

このコマンドは、ドライバーストア内のすべてのサードパーティ製ドライバーパッケージを列挙します。

3.Windows セキュリティに表示されている公開名「oem〇.inf」を探し、ここに表示されている内容と一致しているかを確認してください。

4.一致していれば、次のコードを入力して Enter を押してドライバーを削除します。

例:「oem0.inf」の場合

pnputil /delete-driver oem0.inf

※ドライバーの削除が心配な方はシステムの復元などでバックアップを取ってから行ってください。

コマンドを実行するとドライバーが削除されますので、複数ある場合は繰り返し行い、すべて削除したら「メモリ整合性」を「オン」にしてみましょう。

「sys」ファイルのみ表示されていて「inf」ファイルが表示されていない場合の対処法

「互換性のないドライバー」に「sys」ファイルのみ表示されていて「inf」ファイルが表示されていない場合、直接ドライバーの保存場所から「sys」ファイルのプロパティを確認するか、レジストリエディタで検索します。

1.システムフォルダー内を検索

1.Windowsキー + R を押して、「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコードを入力して Enter を押します。

%SystemRoot%\System32\drivers

2.「drivers」フォルダーが開きますので、該当の「sys」ファイルを見つけ、ファイルの上で右クリック>「プロパティ」をクリックします。

3.次の画像は 1つの例ですが、詳細タブを開き、「説明」の部分をすべて確認します。

ここでは著作権の部分に「AMD」と表示されているので、AMD 関連のドライバーだということがわかります。

※「デジタル署名」のタブなどでも確認できる場合があります。

4.Windowsキー + R を押して、「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコードを入力して Enter を押します。

ms-settings:appsfeatures

インストールされているすべてのアプリが表示されますので、上記の例であれば、AMD に関連するアプリを探してアンインストールします。

AMD といえば、チップセットドライバーやグラフィックドライバーなどがありますね。

アンインストールが完了したら、PC を再起動して「メモリ整合性」を「オン」にしてみましょう。

2.レジストリで「sys」ファイルを検索

「sys」ファイルが見つからない場合は、レジストリにサービスとして登録されている場合があります。

レジストリで「sys」ファイルに関するサービスが見つかれば、そのサービスを無効化することで PC の起動時に「sys」ファイルが読み込まれなくなり、「メモリ整合性」を「オン」にすることができるようになります。

しかし、一部のサービスは「サービス」に表示されませんので、無効にするには手動でレジストリ値を編集する必要があります。

※手動でのレジストリの編集が心配な方のために、「sys」ファイルを検索するツールを用意しています。

レジストリの操作を間違えるとシステムが起動できなくなるなど不具合が起きる可能性があります。事前にシステムの復元などでバックアップを取り、自己責任で行うようお願いします。

1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力して Enter を押します。

2.レジストリエディタが開きますので、次のキーを開きます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services

3.「Services」キーの上で右クリック>「検索」をクリックします。

4.検索の画面が開きますので、「データ」のみにチェックを入れ、「検索する値」に検索したい「sys」ファイルを入力し、「次を検索」をクリックします。

例:「nvlddmkm.sys」

レジストリエディタ – 検索

5.「sys」ファイルが見つかると、キーが選択されますので、右側の欄の値「ImagePath」をダブルクリックして値のデータを確認してください。

レジストリエディタ
文字列の編集

6.「sys」ファイルが確認出来たら何もせずに「文字列の編集」を閉じ、「ImagePath」の下にある値「Start」をダブルクリックして開きます。

レジストリエディタ

7.値のデータを「4」(無効)に変更し、OK をクリックします。

※何のサービスかわからない場合、コメントまたはお問い合わせから「sys」ファイルの名前をお伝え頂ければ、わかる範囲でお答えします。

DWORD(32 ビット)値の編集

8.これでレジストリエディタでの編集は完了しました。

PC を再起動して「メモリ整合性」を「オン」にしてみましょう。

「sys」ファイルを検索するツール

上記の対処法の補助ツールです。

レジストリから「sys」ファイルに関するレジストリ値(サービス)を検索したり、「C:\Windows\System32\drivers」フォルダーから「sys」ファイルを検索してファイルの場所を開くことができます。

※自作ソフトについて(必ずお読みください)

RegSysOpen.zip(Ver 1.0.0.1)

2024/02/25:

Ver 1.0.0.1 で「C:\Windows\System32\drivers」フォルダーから「sys」ファイルを検索できるように変更しました。

ハッシュ値:対象「RegSysOpen.exe(Ver 1.0.0.0)」

SHA256 ハッシュ値:
dd61dd5c02a7ec0044adfa776907c3e1e6635ffbfc20281adf7cc8a5066f03eb

ハッシュ値:対象「RegSysOpen.exe(Ver 1.0.0.1)」

SHA256 ハッシュ値:
a5b59c3f827d67a2a9041713044e685aafca7566380f32cc725c9d4563a2e697

ダウンロードした「RegSysOpen.zip」を解凍し、中にある「RegSysOpen.exe」を実行します。

1.ツールが開いたら、「sys」ファイルの名前を入力して「検索」ボタンをクリックします。

「sys」ファイルに関するレジストリ値(サービス)を検索するツール

2.すると、見つかったキーの場所と値のデータが入力されます。

「sys」ファイルに関するレジストリ値(サービス)を検索するツール

※見つからない場合は、キーの場所と値のデータを空にして「見つかりませんでした。」と表示します。

「sys」ファイルに関するレジストリ値(サービス)を検索するツール

3.「レジストリエディタで開く」ボタンをクリックすると、レジストリエディタで見つかったキーの場所を開き、右側の欄の値「ImagePath」を選択します。

レジストリエディタ

2024/02/25 Ver 1.0.0.1 の更新内容:

「C:\Windows\System32\drivers」フォルダーから「sys」ファイルを検索できるように変更しました。

※「C:\Windows\System32\drivers」フォルダーから「sys」ファイルを検索した場合、ファイルが見つからない場合は何も表示されません。

下記のどちらかを選択し、「sys」ファイル名を入力して検索してください。

  • 「C:\Windows\System32\drivers」フォルダーから「sys」ファイルを検索
    ファイルの説明および製品名の表示をし、ファイルの場所を開くことができます。
  • レジストリから「sys」ファイルを検索
「C:\Windows\System32\drivers」フォルダーから「sys」ファイルを検索
レジストリから「sys」ファイルを検索

「メモリ整合性」を「オン」にする手順

1.タスクトレイにある Windows セキュリティのアイコンをクリックします。

Windows 10
Windows 11

2.「デバイス セキュリティ」をクリックします。

デバイス セキュリティ

3.「コア分離」の下にある「コア分離の詳細」をクリックします。

Windows 10 – デバイス セキュリティ – コア分離
Windows 11 – デバイス セキュリティ – コア分離

4.「メモリ整合性」の下にあるトグルをクリックして「オフ」から「オン」変更します。

コア分離 – メモリ整合性

警告を無視する

おすすめはしませんが、「メモリ整合性」を「オン」にせずに警告のマークを消したい場合は、デバイスセキュリティで「無視」をクリックすると消すことができます。

1.タスクトレイに表示されている Windows セキュリティのアイコンをクリックし、デバイスセキュリティの下の「無視」をクリックします。

デバイスセキュリティ

2.すると、警告マークが消えます。

デバイスセキュリティ

「Windows セキュリティ – 処置をお勧めします。」「無視」したらどうなる?元に戻す方法

当サイトでは、Windows 10/11 関連の情報、問題解決法やカスタマイズ方法などを紹介しています。皆様にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

コメント(降順)

OSの不具合に関する質問の場合は、明確かつ迅速に解決するために、以下の情報を分かる範囲で質問に含めてください。

1. 使用しているOSのバージョン

  • 例:Windows 10 Home 22H2、Windows 11 Pro 21H2 など

2. 発生している具体的な症状

  • 具体的な症状をできるだけ詳しく説明してください。
  • エラーメッセージが表示される場合は、その内容を正確に記載してください。
  • いつ、どのような操作中に問題が発生したのかを明記してください。

3. 症状が出たのはいつからですか?

  • 症状が出始めた時期をできるだけ具体的に教えてください。

4. 症状が出る前に何か特別な操作をしましたか?

  • 以下のような操作を行った場合は、教えてください。
    • アプリのインストール
    • システムの設定を変更するツールを使用した
    • ファイルの削除
    • レジストリの編集
    • その他

5. 症状が出た後に試したことはありますか?

  • 問題解決のために試したことを分かる範囲でリストアップしてください。
  • インターネットで調べた解決策を試したかどうか、その結果も記載してください。

6. Windows Updateは定期的に行っていますか?

  • 最近インストールした更新プログラムを教えてください。
  • 例:KB5034441

7. セキュリティソフトをご利用されていますか?

  • セキュリティソフトの種類(名称)を教えてください。

8. PCの型番

  • PCの型番がわかれば教えてください。
  • わからない場合は、「デスクトップ」または「ノート」と記入してください。
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