パソコンの動作が重い時や、Web サイトが正常に表示されない時などに、ブラウザーのキャッシュクリアを行うことがあります。しかし、 Google Chrome や Microsoft Edge のデータ削除画面を開くと、専門用語が並んでおり、どれにチェックを入れて削除すればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、削除画面に表示される各項目の意味と、それを削除した際の影響について詳しく解説します。
閲覧履歴
閲覧履歴とは、あなたが過去にアクセスした Web サイトの記録のことです。
このデータを削除すると、ブラウザーの履歴画面から過去に見たページを探せなくなります。また、アドレスバーに文字を入力した際に出てくる、過去の閲覧に基づいた URL の予測候補が表示されなくなります。
動作の不具合解消にはあまり影響しませんが、他人に PC を貸す際など、プライバシーを保護したい場合には削除することをおすすめします。
ダウンロード履歴
ブラウザー経由でダウンロードしたファイルの「記録」です。
削除されるのはあくまで「ダウンロードしたという履歴のリスト」のみです。 PC のダウンロードフォルダー内に保存された実際のファイル(画像やインストーラーなど)自体が消えてしまうわけではありません。
こちらも主にプライバシー保護の目的で削除されることが多い項目です。
Cookie と他のサイトデータ
Cookie (クッキー) とは、 Web サイトがあなたのブラウザーに一時的に保存する小さなデータのことです。
ここには、サイトのログイン状態、ショッピングカートの中身、サイトごとの表示設定などが保存されています。
これを削除すると、 Amazon や SNS など、ログインしたままにしていた多くの Web サイトからログアウトされます。ただし例外として、現在ブラウザーにサインインしている大元のアカウント( Chrome における Google アカウントや、 Edge における Microsoft アカウントなど)のログイン状態は、ブラウザーの同期機能を止めないために保護され、そのまま残る仕様になっています。
その他のサイトについては、次回アクセス時に再度 ID とパスワードの入力が必要になるため、むやみに削除すると非常に不便になります。特定のサイトの不具合がどうしても直らない場合の最終手段として削除を検討してください。
キャッシュされた画像とファイル
キャッシュとは、一度表示した Web サイトの画像や HTML データを PC 内に一時保存しておく仕組みです。
次回同じページを開く際、インターネットから再度ダウンロードする手間を省き、表示速度を劇的に上げる効果があります。しかし、古いキャッシュが残っていると「サイトが更新されたのに古い画像が表示される」「デザインが崩れる」といった不具合の原因になります。
Web サイトの表示がおかしいと感じた場合や、ハードディスク(ストレージ)の空き容量を増やしたい場合は、この項目のみにチェックを入れて削除するのが基本かつ最も安全な方法です。
自動入力フォームのデータ (オートフィル)
Web サイトの入力フォームで以前に入力したことのある、名前、住所、電話番号、メールアドレスなどのデータです。パスワードがここに含まれるブラウザーもあります。
削除すると、ネットショッピングの決済画面などでの入力補助が効かなくなり、毎回手入力が必要になります。特別な理由がない限り、チェックを外したままにしておくのが無難です。
サイトの設定 ( Chrome のみ)
各 Web サイトに対して個別に許可した設定の記録です。
例えば、「現在地の取得を許可する」「カメラとマイクの使用を許可する」「ポップアップの表示をブロックする」などの設定がこれに該当します。削除すると、各サイトの初回訪問時によく出る「許可しますか?」という確認画面が再び表示されるようになります。
ホストされているアプリデータ ( Chrome のみ)
Chrome ウェブストアから追加した拡張機能や、オフラインで動作する Chrome アプリが保存しているローカルデータです。
ここを削除すると、設定していた拡張機能のデータが初期化される可能性があります。基本的には削除する必要はありません。
サイトのアクセス許可 ( Edge のみ)
各 Web サイトに対して個別に許可、またはブロックした設定の記録です。
例えば、「現在地の取得」「カメラとマイクの使用」「ポップアップの表示」「通知の送信」などの設定がこれに該当します。先ほど解説した Chrome の「サイトの設定」とほぼ同じ役割を持つ項目です。
これを削除すると、過去に設定した各サイトへのアクセス許可がすべて初期化されます。そのため、削除後に Web 会議のサイトや地図サイトなどにアクセスすると、初回訪問時によく出る「マイクの使用を許可しますか」といった確認画面が再び表示されるようになります。
ブラウザーの不具合解消にはあまり影響しないため、基本的にはチェックを外したままで問題ありません。不要な通知を誤って許可してしまったサイトが多い場合などに、それらの設定を一括でリセットする目的で削除するのが有効です。
以前のバージョンの Microsoft Edge のすべてのデータ ( Edge のみ)
現在主流となっている Chromium ベースの Edge ではなく、過去に搭載されていた古いバージョンの Edge (レガシー Edge )が保存していたデータです。
古い Edge を使っていた履歴や設定が残っている場合のみ表示されます。現在では不要なデータですので、ストレージ容量を空けたい場合は削除しても問題ありません。
メディア ファンデーション データ ( Edge のみ)
動画配信サービス ( Netflix など)で、著作権保護されたコンテンツを再生するためのライセンスデータや証明書などの情報です。
これを削除すると、一部の動画サイトで再生エラーが出た際に改善する可能性があります。ただし、次回再生時にライセンスの再取得が行われるため、再生開始までに少し時間がかかる場合があります。通常の Web 閲覧に影響はありません。
目的別の正しい削除方法
項目が多くて迷った場合は、以下の基準で判断してください。
- Web サイトの表示がおかしい時 「キャッシュされた画像とファイル」のみにチェックを入れて削除します。
- 共用の PC で作業を終える時 「閲覧履歴」「ダウンロード履歴」「 Cookie と他のサイトデータ」にチェックを入れて削除します。
- ブラウザーの調子が全体的に悪い時 「 Cookie と他のサイトデータ」「キャッシュされた画像とファイル」の両方を削除します。(全サイトの再ログインが必要になる点に注意してください)
これらの設定を適切に使い分けることで、ブラウザーを快適な状態に保つことができます。

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