本記事では、Hyper-V の仮想マシンが保存されているフォルダーをエクスプローラー上で移動(切り取り→別の場所に貼り付け)した場合に発生する起動問題、およびその解決法について解説します。
仮想マシンが保存されているフォルダーをエクスプローラーで移動するとエラーが表示され、Hyper-V マネージャーから仮想マシンが起動できなくなります。
原因
この問題は、仮想マシンの構成情報が移動先のドライブと整合しなくなることが原因です。
具体的には、仮想マシンに必要なファイルへの参照情報が更新されないため、Hyper-V が仮想マシンを正しく認識できなくなります。
※実際に仮想マシンをエクスプローラーで移動し、問題を確認しています。
わかりやすく言うと、Hyper-V は仮想マシンが保存されている場所を記録しています。
仮想マシンが保存されているフォルダーをエクスプローラーで移動した場合、仮想マシンは移動されますが、仮想マシンが保存されている場所の記録は古いままです。
そのため、記録されている場所を探しても、そこには仮想マシンが存在しないので起動ができません。
解決法
1.Hyper-V マネージャーを開きます。
2.右側の「新規」をクリック>「仮想マシン」をクリックします。
3.「開始する前に」>そのまま「次へ」をクリックします。
4.「名前と場所の指定」>好きな名前を入力して「次へ」をクリックします。
5.「世代の指定」>Windows 10 と Windows 11 は「第2世代」を選択して「次へ」をクリックします。
6.「メモリの割り当て」>ここで設定しても値が戻ってしまうので、そのまま「次へ」をクリックします。
※値が戻ってしまうバグは現在修正されています。
7.「ネットワーク構成」>ネットワークに接続する場合は「Default Switch」を選択して「次へ」をクリックします。
8.「仮想ハードディスクの接続」で「既存の仮想ハードディスクを使用する」にチェックし、「参照」ボタンをクリックします。
9.エクスプローラーで移動してしまった仮想マシンのフォルダーの中にある「Virtual Hard Disks」フォルダーを開き、拡張子が「.vhdx」のファイルを選択して「開く」をクリックします。
10.そのまま「完了」をクリックしてください。
11.新しい仮想マシンが作成されましたので、新しい仮想マシンの上で右クリック>「設定」をクリックします。
12.ここでセキュリティ、メモリー、プロセッサ(CPU)などの設定をしてください。
13.すべての設定が完了したら、OK をクリックします。
14.作成した新しい仮想マシンを開いてみましょう。
15.通常通り起動できることを確認したら、移動前の仮想マシンの上で右クリックメニューから「削除」をクリックして削除しましょう。

※エクスプローラーで移動した際に移動できなかったファイルがあった場合は、古い仮想マシンを削除した時点で自動的に削除されるか、手動で削除できるようになります。
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