Microsoft は予告をせずに、先日(2024/10/01) Windows 11 バージョン 24H2(Windows 11 2024 Update) を一般向けにリリースしました。
24H2 は、Windows Update の画面で「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」が「オン」に設定されている環境では、今後数週間にわたって段階的に展開されます。
自動的に更新されるのかは不明ですが、個人的には「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」を「オフ」に設定しておくことをおすすめします。
何故かというと、万が一自動的に更新されてしまった場合、既知の問題である、解決されていない不具合が発生する可能性があるためです。
ただ、Microsoft は、問題が出るであろう環境を自動で判別し、展開をしないようにしています。
しかし、筆者はこの「自動判別」は、今までの経験から 100% 保証できるものではないと考えています。
既知の問題:
Microsoft – Google 翻訳
- Safe Exam Browser アプリケーションが開かない可能性があります。
Windows 11 バージョン 24H2 をインストールした後、このアプリケーションのバージョン 3.7 以下を実行している場合、Safe Exam Browserアプリを開くときに問題が発生します。
>未解決- Easy Anti-Cheat を使用している一部のデバイスが応答を停止し、ブルー スクリーンが表示されます。
Microsoft は、Windows 11 バージョン 24H2 と Easy Anti-Cheat アプリケーション間の非互換性の問題について Easy Anti-Cheat と連携して取り組んでいます。このソフトウェアは、マルチプレイヤー オンライン PC ゲームで使用されるセキュリティおよびチート防止対策の一環として、一部のゲームで自動的にインストールされます。影響を受けるのは、Intel の Alder Lake+ プロセッサと vPro プラットフォームを搭載したデバイスのみです。まれに、ユーザーが特定のゲームを開いたりプレイしたりすると、この問題により、影響を受けるデバイスが応答しなくなり、エラー「MEMORY_MANAGEMENT」のブルー スクリーンが表示されます。この問題が発生するほとんどのデバイスでは、2024 年 4 月以前にリリースされた Easy Anti-Cheat ドライバーを使用しています。
>解決策: 互換性のあるバージョンの Easy Anti-Cheat がゲームのアップデートに含まれているかどうかに応じて、ゲームをアップデートすると、この問題の解決に役立つ場合があります。- デバイスがロックされた後、指紋センサーに問題が発生する可能性があります。
Windows 11 バージョン 24H2 をインストールした後、特定のデバイスで指紋センサーに問題が発生する場合があります。これらのデバイスでは、デバイスをロックした後、センサーが応答しなくなることがあります。この問題により、Windows Hello 指紋認証を使用できなくなり、ユーザーは別の方法でデバイスのロックを解除するか、ログインする必要があります。
>解決策: デバイスに最新のファームウェアをインストールすると、互換性の問題が解消される可能性があります。影響を受けるデバイス モデルの新しいバージョンと更新プログラムがリリースされると、この問題は解決されるものと予想されます。- 壁紙カスタマイズ アプリケーションが期待どおりに動作しない可能性があります。
Windows 11 バージョン 24H2 をインストールした後、一部の壁紙カスタマイズ アプリケーションが起動しないか、正しく機能しない場合があります。複数のアプリケーションが影響を受け、壁紙が正しく表示されない、デスクトップからアイコンが消える、デスクトップ プレビュー機能が失われる、仮想デスクトップに問題が発生する、アプリケーションによってエラー メッセージが表示されるなどの症状が発生することがあります。
>解決策: これらの壁紙カスタマイズ アプリケーションの最新バージョンをインストールすると、影響を受けるデバイスの互換性の問題が解消される可能性があります。各開発者によってこれらのアプリケーションの新しいバージョンと更新がリリースされると、これらの問題は解決されると予想されます。- Intel Smart Sound Technology ドライバーとの互換性の問題 影響を受ける Intel SST ドライバーを搭載した Windows 11 バージョン 24H2 デバイスでは、ブルー スクリーンのエラーが表示される場合があります。
Intel と Microsoft は、 Intel 第 11 世代 Core プロセッサと Windows 11 バージョン 24H2 上のIntel Smart Sound Technology (Intel SST)の特定バージョンのドライバーに非互換性の問題があることを発見しました。影響を受ける Intel SST ドライバーを搭載したバージョン 24H2 を実行しているデバイスでは、ブルー スクリーンのエラーが表示される場合があります。影響を受けるドライバーは、Intel® Smart Sound Technology (Intel® SST) Audio Controller という名前です。デバイス マネージャーの[システム デバイス]にリストされ、ファイル名は’IntcAudioBus.sys’です。このファイルのバージョンが10.29.0.5152または10.30.0.5152の場合、この問題が発生する可能性があります。
>解決方法:この問題が発生しているデバイスでは、Windows 11 バージョン 24H2 にアップデートする前に、Intel® SST オーディオ コントローラードライバーの新しいバージョンをインストールする必要があります。この問題は、Intel® Smart Sound Technologyドライバーをバージョン10.30.00.5714以降、または10.29.00.5714以降にアップデートすることで解決します。- Asphalt 8 は定期的に応答を停止する場合があります。
Windows 11 バージョン 24H2 をインストールした後、Asphalt 8 (Airborne) で問題が発生する可能性があります。ゲームの使用中または終了中に例外が発生して応答が停止する可能性があり、例外から回復するにはゲームを再起動する必要があります。
>未解決
Windows 11 バージョン 24H2 新機能のハイライト:
- Copilot+ PC 専用機能
- ライブ キャプション
- ペイントのコクリエーター
- Windows Studio の効果
- 自動スーパー解像度
- イメージのImage Creatorとリスタイル
- Wi-Fi 7 サポート
- ® Bluetooth 補助的な聴覚デバイスのサポートのための LE オーディオ拡張機能
- システム トレイ & タスク バーの機能強化
- より合理化されたエクスプローラー
- PC のスマート電源管理
- QR コードを使用して Wi-Fi ネットワークを結合して共有する
- Wi-Fi ネットワーク アクセスのプライバシー制御の強化
- Microsoft Teamsでの簡単なアカウント管理と通知
- デバイス間での音声Clarityの拡張
- Sudo for Windows: Windows のコマンド ライン効率を高める
- リモート デスクトップ: 強化された接続とアクセシビリティ
Windows 11 バージョン 24H2 は、次のページから ISO ファイルやメディア作成ツールのダウンロードができます。
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11
そのため、Windows Update の画面に表示されなくても手動で更新することができるようになっています。
ただ、現在 Microsoft も上記の問題が発生する可能性のある環境では手動で更新をしないことを推奨しています。
一部のユーザーにとって魅力的な機能もあり、すぐにでも更新したいと思う方もいると思いますが、リリース直後から不具合が発生していますので、最低でも 1か月程度は様子を見ることをおすすめします。
筆者の環境では、今回リリースされた 24H2 への更新はしておりませんが、検証のため近日中に更新をしてみようと思っています。
また何か情報があれば、新たに記事を投稿したいと思います。
非推奨 Windows 11 24H2 は不具合(バグ)だらけ
Win11 24H2 エクスプローラーの「もっと見る」が上側に展開されるバグあり
2024/11/13:
Win11 24H2 インターネットに接続できない問題などが解決 KB5046617
2024/12/04:
本日、「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」のオプションを「オフ」にしている多くの環境で「Windows 11, version 24H2 が利用可能です。」通知が来ているようです。
バージョン 24H2 には、未だに未解決の問題が存在していますが、その中の致命的な不具合は解決されています。
おそらく、Microsoft は、バージョン 24H2 をインストールしても大きな問題はないと判断した環境から順番に更新プログラムを展開しているのだと思います。
もしも更新を行う場合は、必ず重要なファイルのバックアップを行ってから更新をするようにしましょう。
注意することは、サードパーティ製の UI カスタマイズアプリ(「ExplorerPatcher」や「StartAllBack」)をインストールしている環境では、必ずアンインストールしてからバージョン 24H2 に更新してください。
サードパーティ製の UI カスタマイズアプリをアンインストールせずに更新をした場合、更新後に画面が真っ黒でマウスのみが表示されている、致命的な状態に陥ることがあります。
これは、Microsoft がサードパーティ製の UI カスタマイズアプリを非推奨としているためです。
解決!Win11 24H2 エクスプローラーの「もっと見る」のメニューが上に表示される
Win11 24H2 アップデート後にタッチパッドが正常に動作しない場合の対処法
Win11 Home で 24H2 に更新後に消えた Hyper-V を復元する
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Win11 24H2 に更新後タスクバーが反応しなくなった場合の対処法
コメント
コメント一覧 (4件)
現在不具合を受けて、一時配信停止になってるぽいです。
siden様、
今現在問題が発生する可能性のある環境への提供を停止しているようですね。問題の発生しないであろう環境には段階的に展開されると思います。
此方の環境ではまだ降ってきてないのですが、10/8以降(もしくは来月の定例アップデート以降
)の方がいいかもしれないですね。
siden様、コメントありがとうございます。
そうですね。不具合が出ているのは一部の環境ですので、既知の問題が発生する環境以外の環境、解決策を実行した環境であれば更新をしても問題ないと思います。