Windows 10/11 Home で「BitLocker回復」 が表示される不具合

Windows 10 または Windows 11 の Home エディションを実行しているデバイスでは、突然「BitLocker回復」が表示される不具合が発生する可能性があります。

これは、以前実際にあった不具合であり、今後も発生する可能性はあるでしょう。

そもそも BitLocker に対応していない Home エディションで「BitLocker回復」が表示されるのは重大なバグですね。

Microsoft によると、サポートされている環境では自動的に BitLocker が有効になるとのことですが、Home エディションでは「デバイス暗号化」は使用できますが、「BitLocker デバイス暗号化」は使用できません。

Windows 8.1以降、Windows では、モダン スタンバイをサポートするデバイスで BitLocker デバイス暗号化が自動的に有効になります。 Windows 11とWindows 10では、Microsoftは、モダン スタンバイデバイスや、Windows 10またはWindows 11の Home エディションを実行するデバイスなど、幅広いデバイスで BitLocker デバイス暗号化サポートを提供します。

Microsoft

BitLocker ドライブ暗号化は、オペレーティング システムと統合されたデータ保護機能であり、コンピューターの紛失、盗難、または不適切な廃棄によるデータの盗難や漏洩の脅威を解決します。

Microsoft

しかし、一度も Microsoft アカウントにサインインしたことがない環境で、しかも Home エディションなのに「BitLocker回復」が表示されてしまった場合は、ユーザーは BitLocker の回復キーを知る術はなく、デバイスを初期化する以外方法はありません。

Home エディションで「BitLocker回復」 が表示される不具合を回避する

1.Microsoft アカウントを使用する

ローカルアカウントを使用している方は Microsoft アカウントに切り替えることで、万が一 BitLocker が有効になっても回復キーを探すことが出来ます。

BitLocker の回復キーは、Microsoft アカウントを利用しているデバイスであれば、 BitLocker が有効になった際に自動的にアカウントにバックアップされます。

もしも「BitLocker回復」が表示された場合、48桁の回復キーを入力しない限り先に進むことはできなくなります。

そんな場合でも、Microsoft アカウントに切り替えておけば、スマートフォンやネットカフェなどで Microsoft アカウントにサインインして回復キーを探すことが出来ます。

Windows で BitLocker 回復キーを見つける

2.レジストリ値を編集して自動的に BitLocker が有効になるのを防ぐ

この方法は、Home エディションに限らず Pro エディションでも有効です。

レジストリ値を編集することにより、自動的に BitLocker が有効になるのを防ぐことが出来ます。

1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力して Enter を押します。

2.レジストリエディターが開きますので、次のキーを開きます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\BitLocker

3.「BitLocker」キーの上で右クリック＞新規＞DWORD(32ビット値)をクリックします。

4.「新しい値 #1」の名前を「PreventDeviceEncryption」に変更します。

※既に「PreventDeviceEncryption」が存在する場合は値のデータのみを変更します。

5.「PreventDeviceEncryption」をダブルクリックして開き、値のデータに「1」と入力して Enter を押します。

これで BitLocker は自動的に有効にならなくなります。

「PreventDeviceEncryption」の値のデータは、Windows Update により「0」に変更される場合があります。そのため、更新プログラムをインストールした後に確認しておくことをおすすめします。