今回、ユーザー様からエクスプローラーに関するお問い合わせをいただき、ユーザー様が発見した症状を検証したところ、エクスプローラーのバグと判断しました。
このバグは、Windows 11 のエクスプローラーのタブを複数開いている際に、アドレスバーの下にフォルダーのアドレスがホップアップで表示され、タブを切り替えても消えなくなるバグです。
バグがいつから発生していたのかは不明ですが、2023 /11/14 にリリースされた KB5032190 をインストールしている状態(OS ビルド 22621.2715 および 22631.2715)でも確認できました。
今回検証を行い、バグが発生する条件とタイミングがわかりましたので、一時的な対処法を紹介したいと思います。
バグの発生する条件とタイミング
通常は、アドレスバーをクリックしたときのみ、アドレスバーの下にフォルダーのアドレスがホップアップで表示されます。
このバグの発生する条件とタイミングは、
まず、アドレスバーをクリックし、アドレスバーの下にフォルダーのアドレスがホップアップで表示された状態で別のウィンドウ(デスクトップも含む)がアクティブになった状態、つまり、エクスプローラーが非アクティブの状態。
この状態から、エクスプローラーの他のタブを直接クリックして開いたときに発生します。
次の動画は、エクスプローラーのバグを再現したものです。
一時的な対処法
このバグは Microsoft からの情報もなく、検索をしても情報はありませんでした。
一時的な対処法は、上記のバグが発生する条件を満たさないことです。
例えば、フォルダーのアドレスがホップアップで表示された状態で別のウィンドウがアクティブになった状態でも、
その状態から下の画像の赤枠で囲んだ部分を一度クリックし、現在開いているタブをアクティブにしてから他のタブを開くとホップアップされません。
既にホップアップが表示されて消えない場合は、アドレスバーを一度クリックしてからタブの右側の部分、またはいずれかのタブをクリックすると消えます。
アドレスバーを一度クリックしてからファイルを選択してもホップアップは消えますが、タブを切り替えると再度ホップアップされる場合があるので、タブの右側の部分、またはいずれかのタブをクリックするのが確実です。
または、筆者が作成したツール「RestoreOldExplorerRibon」で旧エクスプローラー(リボンあり)に戻すとバグは発生しなくなります。
2024/09/21:新たにバグの発生する条件とタイミングを発見
※確認環境:Windows 11 Home 23H2(22631.4169) 2024/9/10 リリースの KB5043076 をインストール済み。
まず、アドレスバーをクリックし、アドレスバーの下にフォルダーのアドレスがホップアップで表示された状態でエクスプローラーのどこかをクリックするとアドレスバーは自動的に閉じます。
この状態で、ツールバーの「並べ替え」や「表示」をクリックしてメニューを出し、閉じたときにフォルダーのアドレスがホップアップされます。
また、ファイルを選択してツールバーの削除アイコンをクリックし、ファイルが削除されたとき、キャンセルした時にもホップアップされます。
こちらの動画は上記の症状を再現したものです。
こちらも上記の「一時的な対処法」で対処できますが、タブの右側の部分など、一部の場所は効果がありません。
※タブを切り替えても消えなくなる問題は修正されているようです。
コメント