今回は、Windows 10 または Windows 11 のタスクマネージャーを開いた際に「タスク マネージャーは管理者によって使用不可にされています。」と表示される場合の解決法を紹介します。
このエラーが出る原因は、一般的に悪意のあるソフトウェアやシステムを管理するソフトウェアなどがレジストリに値を追加したためです。
Windows 10 および Windows 11 では、レジストリに値を追加するだけでタスクマネージャーの使用を制御することができます。
ソフトウェアをインストールする際は、何をするものなのか十分に理解した上で使用するようにしましょう。
「タスク マネージャーは管理者によって使用不可にされています。」の解決法
2024/01/28: ユーザー様からのお問い合わせがあり、解決法を追記しています。
1.レジストリ値の削除または追加
レジストリ値の削除
コマンドプロンプトからタスクマネージャーを制限する値を削除します。
1.コマンドプロンプトを管理者として開いてください。
コマンドプロンプトの開き方(管理者として実行):
Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き「cmd」と入力し、Shift + Ctrl キーを押しながら Enter を押してください。
2.次のコマンドをコピーして貼り付け、Enter を押します。
reg delete HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System /v DisableTaskMgr /f
3.「この操作を正しく終了しました。」と表示されたらコマンドプロンプトを✕ボタンで終了します。
※「エラー: 指定されたレジストリ キーまたは値が見つかりませんでした」と表示される場合は、下記の「レジストリの追加」をお試しください。
これで操作は完了しましたので、タスクマネージャーを開いてみてください。
※開けない場合は一度 PC を再起動してください。
レジストリ値の追加
コマンドプロンプトからタスクマネージャーを制限する値を追加し、無効に設定します。
1.コマンドプロンプトを管理者として開いてください。
2.次のコマンドをコピーして貼り付け、Enter を押します。
reg add HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System /v DisableTaskMgr /t REG_DWORD /d 0 /f
3.「この操作を正しく終了しました。」と表示されたらコマンドプロンプトを✕ボタンで終了します。
これで操作は完了しましたので、タスクマネージャーを開いてみてください。
※開けない場合は一度 PC を再起動してください。
2.ローカルグループポリシー
ローカルグループポリシーエディターでタスクマネージャーに関する設定を確認します。
1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「gpedit.msc」と入力して Enter を押します。
2.ローカルグループポリシーエディターが開いたら、ユーザーの構成>管理用テンプレート>システム>「Ctrl + Alt + Del オプション」と開いていき、右側の欄にある「タスク マネージャーを削除する」の右側を確認します。
3.「未構成」と表示されていれば問題ありませんが、「有効」となっている場合、「タスク マネージャーを削除する」をダブルクリックで開きます。
4.設定画面が開きますので、「未構成」を選択して OK をクリックします。
これでタスクマネージャーが開けるかを確認してみましょう。
3.タスクスケジューラ
1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコマンドを入力して Enter を押します。
taskschd.msc
2.タスクスケジューラが開きますので、左側の「タスクスケジューラ ライブラリ」をクリックします。
3.右側の欄に不審なタスクが存在しないかを確認してください。
4.もしも不審なタスクがあれば、タスクの上で右クリック>「無効」または「削除」をクリックします。
※よくわからない場合は「無効」をクリックしてください。
操作が終了したら、PC を再起動してタスクマネージャーを開いてみましょう。
4.システムファイルの修復
次のページを参考にシステムファイルの修復を実行してからタスクマネージャーを開いてみましょう。
Win10/Win11 システムファイルの修復「システムファイルチェッカー」
5.スタートアップ
スタートアップに不審なプログラムが登録されていてタスクマネージャーの起動が阻止されている場合もあります。
まずは次のページを参考に隠しファイルを表示しておきましょう。
現在のユーザーのスタートアップフォルダー
Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコマンドを入力して Enter を押します。
%userprofile%\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup
現在のユーザーのスタートアップフォルダーが開きますので、ここに不審なプログラムが存在していないかを確認してください。
不審なプログラムがあれば、削除することでスタートアップ時に起動しなくなります。
すべてのユーザーのスタートアップフォルダー
Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコマンドを入力して Enter を押します。
C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup
すべてのユーザーのスタートアップフォルダーが開きますので、ここに不審なプログラムが存在していないかを確認してください。
不審なプログラムがあれば、削除することでスタートアップ時に起動しなくなります。
レジストリ
レジストリの操作を間違えるとシステムが起動できなくなるなど不具合が起きる可能性があります。事前にシステムの復元などでバックアップを取り、自己責任で行うようお願いします。
- システムの復元ポイント作成方法及び復元方法
- レジストリエディタの開き方及びバックアップ方法
- Win10 レジストリの予備知識|概念、開き方、レジストリの内部構成
※Windows 11 のレジストリも基本は同じです。
1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力して Enter を押します。
2.レジストリエディターが開きますので、次のキーを開きます。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
3.「Run」キーを選択した状態で右側の欄を確認してください。
ここに不審なプログラムが登録されていないかを確認してください。
不審なプログラムが登録されていれば、値を削除することで PC の起動時に実行されなくなります。
4.続けて次のキーを開きます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
5.上記と同様に不審なプログラムが登録されていないかを確認してください。
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