Windows 11 でデスクトップのフォルダーを Dドライブに移動したら、移動先にあった同名のフォルダーと何の確認もなく統合されてしまい、「中のファイルがどこに行ったか分からなくなった…」そんな経験はありませんか?
大切なファイルが意図せず混ざってしまうこの現象は、実は不具合ではなく Windows の「仕様」です。
この記事では、なぜこのような現象が起きるのか、その原因と解決法を分かりやすく解説します。
なぜ? Windows 11 でフォルダーが警告なしに統合される原因
多くのユーザーが戸惑うこの現象。まずはその背景にある Windows のファイル操作の仕組みを理解することが、問題解決の第一歩です。
これは不具合ではなく Windows の「仕様」です
結論から言うと、同名フォルダーが警告なしに統合されるのは、Windows の仕様です。
具体的には、「切り取り(Ctrl + X)またはコピー(Ctrl + C)」と「貼り付け(Ctrl + V)」、またはマウスでドラッグしてフォルダーを「移動」させた場合に発生します。
Windows は、移動先に同じ名前のフォルダーが存在すると、「ユーザーは 2つのフォルダーの中身を 1つにまとめたいのだろう」と判断し、中身を自動的にマージ(統合)します。
| 操作 | 移動元 | 移動先 | 結果 |
| フォルダーの移動 | Aフォルダー ├ 1.txt └ 2.txt | Aフォルダー ├ あ.txt └ い.txt | Aフォルダー ├ 1.txt ├ 2.txt ├ あ.txt └ い.txt (警告なしに統合) |
この仕様は、複数の場所にある写真やドキュメントを一つのフォルダーに集約したい場合には非常に便利ですね。
しかし、ユーザーが移動先に同名フォルダーがあることを認識していない場合、意図しないファイルの統合が起こり、混乱を招く原因となります。
フォルダーの統合時に警告を表示する
フォルダーの統合時に警告を表示するには、Windows の設定を変更する必要があります。
1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコマンドを入力して Enter を押します。
rundll32.exe shell32.dll,Options_RunDLL 0
2.「エクスプローラーのオプション」が開きますので、「表示」タブを開き、「詳細設定」にある「フォルダーの統合の競合を非表示にする」のチェックを外し、OK をクリックします。
これで設定は完了しましたので、フォルダーを移動して「フォルダーの上書きの確認」が表示されるかを確認してみてください。
「はい」をクリックすると統合し、「いいえ」をクリックするとフォルダーの移動(コピー)がキャンセルされます。




コメント