今回は、Windows 11 でシステムの復元ポイントが作成できない場合の対処法を紹介します。
システムの復元とは、今現在のシステムの状態をバックアップする Windows の機能です。
新しいアプリ、ドライバー、更新プログラムをインストールする際などに復元ポイントを作成しておくことで、何か不具合が起きた場合に元の状態に復元することができます。
しかし、復元ポイントを作成しようとすると、「0x80042308」のようなエラーが出て作成できないことがあります。
システムの復元ポイントが作成できない場合の原因と対処法
ハードディスクにエラーがある
ハードディスクにエラー(不良セクタ)があり、ファイルやフォルダーが壊れている場合はシステムの復元ポイントの機能が正常に動作しない場合があります。
定期的にハードディスクのエラーチェックを行うことで、様々なエラーの予防、不良セクタの修復を行いましょう。
Win10/Win11 定期的に HDD,SSD のエラーチェックをしよう
不良セクタとは
セクタとは、簡単に言うと、ハードディスク(HDD)や SSD の中のデータを保存する場所であり、この場所はたくさんあります。
扉のある小さな部屋と例えるとわかりやすいかと思います。
小さな部屋(セクタ)には一定のデータ(ファイルやフォルダー)が保存出来るようになっており、この小さな部屋(セクタ)がいくつか集まったのがクラスタ(大部屋)と呼びます。
PC はそのクラスタ(大部屋)単位でデータを読み込んだり、書き込んだりしています。
もしも小さな部屋(セクタ)が潰れたり、扉が壊れてしまったらどうでしょう?データを取り出せないし、保存することも出来なくなってしまいます。
この壊れた小さな部屋を「不良セクタ」と呼びます。
必要なサービスが起動していない
システムの復元ポイントの作成には、「Volume Shadow Copy」サービスが必要です。
通常「Volume Shadow Copy」サービスのスタートアップの種類は「手動」になっており、PC の起動時にはサービスは開始していません。
バックアップやシステムの復元ポイントの作成時などに自動で起動するようになっています。
この「Volume Shadow Copy」サービスは、場合によっては自動で起動しないことがありますので、スタートアップの種類を「自動」に設定することで回避しましょう。
「Volume Shadow Copy」サービスのスタートアップの種類を「自動」に設定する
1.Windowsキー + R を押して、「ファイル名を指定して実行」を開き、「services.msc」と入力して Enter を押します。
2.サービスが開きますので、下にスクロールし、「Volume Shadow Copy」をダブルクリックで開きます。
3.Volume Shadow Copy のプロパティが開きますので、「スタートアップの種類」を「自動」に変更し、OK をクリックします。
4.サービスを閉じ、PC を再起動します。
ハードディスクの容量不足
システムの復元ポイントを作成するには、ハードディスクの容量が十分にあることが必要です。
復元ポイントの作成に必要なだけの空き領域がないと、エラーが出て失敗することがあります。
ハードディスクの空き領域が少なく赤くなっている場合は、一時ファイルや古い復元ポイントを削除して空き領域を増やしましょう。
復元ポイントの削除方法:
一時ファイルの削除方法:
Win10/Win11 パソコンが急に遅く(重く)なった場合の確認項目
サードパーティ製ソフト
セキュリティソフトを含むサードパーティ製ソフトは、システムの復元に影響を与える可能性があります。
システムの復元ポイントが作成できない場合は、一時的にセキュリティソフトを停止し、使用していないソフトを終了してから実行してみてください。
その際にインターネットからのウイルス感染が心配な場合は、ネットワークを遮断しておきましょう。
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