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【Windows 10/11】Microsoft Defender SmartScreenとは?設定方法から無効化のリスクまで徹底解説

「この Webサイトは安全ではない可能性があります」「このファイルは安全にダウンロードできません」といった警告メッセージがブラウザーに表示され、不安に思った経験はありませんか?

実はこれ、Microsoft Edge に搭載されている「Microsoft Defender SmartScreen(スマートスクリーン)」という強力なセキュリティ機能が、あなたをインターネット上の脅威から守ってくれているサインなのです。

この記事では、Windows 10 および Windows 11 をお使いのあなたのために、SmartScreen の基本的な仕組みから、具体的な機能、そして設定方法まで、筆者の視点から徹底的に解説します。

この記事を読めば、SmartScreen への理解が深まり、より安心してインターネットを楽しめるようになるでしょう。

目次

Microsoft Defender SmartScreen とは?

Microsoft Defender SmartScreen は、Microsoft Edge ブラウザーや Windows に標準で組み込まれている、フィッシング詐欺サイトや悪意のあるソフトウェア(マルウェア)からユーザーを保護するためのセキュリティ機能です。

インターネットを閲覧している際に、危険な可能性のある Webサイトやファイルにアクセスしようとすると、自動的に警告を表示し、被害を未然に防ぐ重要な役割を担っています。

SmartScreen の基本的な役割

SmartScreen の主な役割は、以下の 3つです。

  1. 危険なWebサイトの分析とブロック: ユーザーがアクセスしようとしている Webサイトを分析し、それがフィッシング詐欺サイトやマルウェア配布サイトとして報告されていないかをチェックします。
  2. 安全でないダウンロードの防止: ダウンロードしようとしているファイルが悪意のあるものとして知られていないか、また、一般的にダウンロードされている安全なファイルリストに含まれているかを確認します。
  3. 情報に基づいた意思決定の支援: 最終的にサイトへアクセスしたり、ファイルを実行したりするのはユーザー自身ですが、SmartScreen が事前に警告を出すことで、ユーザーが「本当に信頼できるのか?」を判断するための重要な情報を提供します。

フィッシング詐欺やマルウェアから保護する仕組み

SmartScreen は、どのようにして脅威を検知しているのでしょうか。その仕組みは、Microsoft が持つ膨大なデータと高度な分析技術に基づいています。

保護の仕組み具体的な内容
評価ベースの分析アクセスした Webページやダウンロードしたファイルを、世界中から報告されるフィッシングサイトやマルウェアサイトの動的なリストと照合します。このリストは常に最新の状態に更新されています。
ヒューリスティック分析Webサイトの構造や挙動を分析し、「パスワード入力フォームがあるのに SSL/TLS で暗号化されていない」「他の有名サイトを巧妙に模倣している」といった、疑わしい特徴がないかを探し出します。
ファイル評価ダウンロードされたファイルが、Microsoft の「よく知られている安全なファイル」のリストに含まれているかを確認します。リストにない未知のファイルや、評判の低いファイルについては、警告を表示して注意を促します。

これらの仕組みが連携することで、未知の脅威に対しても高い防御力を発揮するのです。

SmartScreen の具体的な機能

SmartScreen が私たちの日常的なブラウジングをどのように守ってくれているのか、具体的な機能を見ていきましょう。

悪意のあるWebサイトからの保護

ユーザーがフィッシング詐欺サイトや、ウイルスを配布しているような悪意のある Webサイトにアクセスしようとすると、SmartScreen は即座に警告ページを表示します。

警告メッセージの例:

このサイトは安全ではないと報告されています

Microsoft Defender SmartScreen は、このサイトがフィッシングの脅威であると報告しました。個人情報や金融情報を盗み取ろうとしている可能性があります。

この警告が表示された場合は、それ以上先に進まず、前のページに戻るのが最も安全な対処法です。

安全でないダウンロードからの保護

インターネットからアプリケーションやファイルをダウンロードする際も、SmartScreen は目を光らせています。

  • 既知のマルウェア: ダウンロードしようとしているファイルが、既知のマルウェアとしてリストに登録されている場合、ダウンロードをブロックし、警告を表示します。
  • 未知の、または評価の低いファイル: あまり知られていない開発者によって作成されたファイルや、ダウンロード数が極端に少ないファイルの場合、「このファイルは一般的にダウンロードされていません。実行する前に、信頼できることを確認してください。」といった警告を表示します。

これは、ファイル自体が直ちに危険だという意味ではありませんが、「本当にこのファイルが必要か?」「信頼できる提供元か?」をユーザーに再確認させるための重要なステップです。

既知の安全なファイルとの照合

一方で、SmartScreen は安全なファイルのダウンロードを妨げることはありません。

多くのユーザーによってダウンロードされ、安全であることが確認されているファイルや、信頼できるソフトウェア発行元によってデジタル署名されているファイルについては、警告を表示することなくスムーズにダウンロードできます。

SmartScreen の設定方法(有効・無効)

SmartScreen は初期設定で有効になっていますが、必要に応じて設定を確認・変更することができます。

設定は Microsoft Edge から行う方法と、Windows セキュリティから行う方法の 2通りがあります。

Microsoft Edgeでの設定手順

Microsoft Edge に特化した SmartScreen の設定はこちらで行います。

  1. Microsoft Edge を開き、右上の「」(設定など)をクリックします。
  2. 左側のメニューから「プライバシー、検索、サービス」をクリックします。
  3. 「セキュリティ」をクリックします。
  4. 有害なサイトやダウンロードから保護する Microsoft Defender SmartScreen」の右側にあるトグルスイッチで、オン(有効)またはオフ(無効)を切り替えます。
プライバシー、検索、サービス / セキュリティ
プライバシー、検索、サービス / セキュリティ

Windowsセキュリティからの設定手順

こちらは Windows 全体のアプリケーションやファイルに対する SmartScreen の設定です。

1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコマンドを入力して Enter を押します。

ms-settings:windowsdefender

2.「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「Windows セキュリティ」が開きますので、「アプリとブラウザーの制御」をクリックします。

3.「評価ベースの保護」の項目にある「評価ベースの保護設定」をクリックします。

評価ベースの保護
評価ベースの保護

4.以下の項目について、それぞれオン・オフを設定できます。

  • アプリとファイルの確認: Web から取得された不明なアプリやファイルをチェックします。
  • Microsoft Edge の SmartScreen: Edgeブラウザーでの閲覧やファイルのダウンロードなど、悪意のあるサイトからお使いの PC を保護します。
  • フィッシングに対する保護: パスワードを使用して Windows にサインインする場合、悪意のあるアプリや
    サイトからパスワードを保護します。(Windows 11)
  • 望ましくない可能性のあるアプリのブロック:予期しない動作の原因となる可能性のある低評価アプリからデバイスを保護します。(PC のパフォーマンスを低下させる可能性のあるアプリをブロック)
  • Microsoft アプリの SmartScreen: Microsoft Defender SmartScreen は、Microsoft Store アプリで使用さ
    れる Web コンテンツをチェックして、お使いのデバイスを保護します。

セキュリティ上の理由から、SmartScreen を無効にすることは推奨されません。 一時的に無効にする場合も、目的の作業が完了したら必ず有効に戻すようにしてください。

SmartScreenに関するよくある質問(FAQ)

SmartScreenはポップアップブロッカーとどう違うのですか?

役割が異なります。SmartScreen は、フィッシング詐欺やマルウェアといったセキュリティ上の脅威からユーザーを保護することに特化しています。一方、ポップアップブロッカーは、主に広告などを目的とした、意図しない新しいウィンドウ(ポップアップ)が開くのを防ぐ機能です。ポップアップが必ずしも悪意のあるものとは限りません。

安全だと分かっているサイトやファイルがブロックされてしまった場合はどうすればいいですか?

A2. まれに、安全なサイトや新しく公開されたばかりのソフトウェアが、SmartScreen によって誤ってブロックされることがあります。そのサイトやファイルの提供元が100%信頼できると確信している場合に限り、警告ページで「詳細情報」→「(危険性を承知の上で)Webページへ移動」や「保持する」といった選択肢をクリックすることで、アクセスやダウンロードを続行できます。 また、誤ってブロックされた場合は、Microsoft に報告することで、SmartScreen の精度向上に貢献できます。

SmartScreen を無効にするリスクは何ですか?

SmartScreen を無効にすると、インターネット上の脅威に対する第一の防御線を失うことになります。具体的には、以下のようなリスクが高まります。

  • フィッシング詐欺の被害: 偽の Webサイトに誘導され、ID、パスワード、クレジットカード情報などを盗まれる可能性が高まります。
  • マルウェア感染: 気付かないうちにウイルスやスパイウェアをダウンロードしてしまい、PC が乗っ取られたり、個人情報が流出したりする危険性があります。
  • ランサムウェアの被害: PC 内のファイルが暗号化され、元に戻すために身代金を要求されるといった被害に遭う可能性があります。

特別な理由がない限り、SmartScreen は常に有効にしておくことを強くおすすめします。

まとめ

今回は、Microsoft Edge と Windows に搭載されている強力なセキュリティ機能「Microsoft Defender SmartScreen」について詳しく解説しました。

この記事のポイント

  • SmartScreen は、フィッシング詐欺やマルウェアからユーザーを保護する無料のセキュリティ機能です。
  • Webサイトやダウンロードファイルを Microsoft の膨大なデータベースと照合し、危険性を判断します。
  • 設定は Microsoft Edge や Windows セキュリティから簡単に確認・変更できますが、常に有効にしておくことが推奨されます。
  • SmartScreen は、安全なインターネット利用に不可欠な「門番」のような存在です。

この記事を通して、SmartScreen がいかに私たちのオンライン活動の安全性を高めてくれているか、ご理解いただけたかと思います。

ぜひ、ご自身の PC の設定を一度確認し、この強力な保護機能を最大限に活用して、安全で快適なデジタルライフをお送りください。

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