一部の環境では、2024/02/13 にリリースされた Windows 11 の更新プログラム KB5034765 のインストールが完了できずに「予定通りに完了できませんでした。心配いりません – 変更を元に戻します。コンピューターの電源を入れたままにしてください。」と表示される場合があります。
何度更新を試してもエラーが出てインストールが完了できず、元に戻されてしまいます。
このエラーが出た際に、イベントビューアーにはエラーコード「0x800F0922」が記録されている可能性があります。
Microsoft は、このエラーについて認識しており、回避策も提示していますが、この回避策には注意事項があります。
回避策は、Cドライブ直下にある隠しファイルの「$WinREAgent」フォルダーを削除することです。
もしも「$WinREAgent」フォルダーを削除する場合、必ず後で説明する注意事項を読んでから行ってください。
「$WinREAgent」フォルダーは、システムの更新またはアップグレード中に作成されるフォルダーであり、多くの場合、更新またはアップグレードのプロセスで問題が発生した場合にシステムをロールバックする必要がある場合に使用される一時ファイルが含まれています。
たとえば、更新またはアップグレードが何らかの原因で失敗した場合、システムは以前に作成された一時ファイルを復元することによって更新またはアップグレードプロセスが実行される前のバージョンにロールバックします。
※「$WinREAgent」フォルダーのサイズは数GB である場合があります。
「$WinREAgent」フォルダーは通常、更新またはアップグレードプロセスが正常に完了した場合、10日以内に自動で削除されます。
ただ、「$WinREAgent」フォルダーがない環境でも KB5034765 のインストールができない場合があるので、原因は他にもあるのかもしれません。
「$WinREAgent」フォルダーを削除する場合の注意事項
Cドライブ直下にある隠しファイルの「$WinREAgent」フォルダーを削除することには注意事項がありますが、Microsoft のページには注意書きはありません。
これを知らずに「$WinREAgent」フォルダーを削除してしまうと次の問題が出る可能性があります。
- システムファイルが破損し、Windowsが起動しなくなる可能性があります。
- 更新が正常に完了しない可能性があります。
- 更新エラーが発生し、システムが不安定になる可能性があります。
「$WinREAgent」フォルダーを削除する前に、必ず更新が完了していることを確認してください。
例えば更新が終わって再起動をせずに使用し続けていて、スタートボタンの「シャットダウンまたはサインアウト」に「更新してシャットダウン」と「更新して再起動」が表示されている場合。
この場合、必ず「更新して再起動」をクリックして再起動し、次のように表示が変わっていることを確認してから「$WinREAgent」フォルダーを削除しましょう。
また、システムの復元ポイントの作成やバックアップを取ってから「$WinREAgent」フォルダーを削除することをおすすめします。
もしくは、KB5034765 では不具合が多発していますし、Microsoft は現在この問題の解決に取り組んでいますので、次の更新プログラムがリリースされるまで何もせずに待つことをおすすめします。
Win11 KB5034765 はストレスが溜まる?修正された問題と新たな問題
2024/03/13:
KB5035853 で 2024 年 2 月のセキュリティ以外の更新プログラムがインストールできない問題が解決されました。
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