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Windows 10/11「Win + Y」で瞬時にスリープ・再起動・シャットダウンをするツール

「ちょっと席を離れるだけなのに、わざわざスタートメニューからスリープを選ぶのが手間…」「すぐに再起動したいのに、クリックする箇所が多くて不便…」

Windows 10 や Windows 11 をお使いの方は、そう感じたことはありませんか?

Windows にはスリープ・再起動・シャットダウンを一発で実行できる便利なショートカットキーが標準では用意されていません。

特に、頻繁にスリープ機能を利用する方にとっては、この一手間が日々の小さなストレスになることも。

そこで今回、「Windowsキー + Y」を押すだけで、瞬時にスリープ・再起動・シャットダウンを実行できるツール「OneShotSleep」を作成してみました。

目次

なぜ Windows には一発ショートカットがないのか?

Windows 10 や 11 には、スクリーンショットを撮る「Win + Shift + S」や、エクスプローラーを開く「Win + E」など、便利なショートカットキーが多数搭載されています。

しかし、なぜか「スリープ」「再起動」「シャットダウン」といった基本的な操作には、単一のショートカットキーが用意されていません。

これにはいくつかの理由が考えられます。

  • 誤操作の防止
    • 電源操作は、PC の動作に直接影響を与える重要な操作です。安易なショートカットキーを設定してしまうと、意図しないスリープやシャットダウンが発生し、作業中のデータが失われるリスクがあります。そのため、ある程度のステップを踏むことで、ユーザーに操作の意思を確認させていると考えられます。
  • キーボードの設計思想
    • ショートカットキーは、キーボード上の特定のキーの組み合わせによって機能します。Windowsキーと組み合わせることで、多くの機能が割り当てられていますが、スリープ・再起動・シャットダウンは、Windows の終了に関わる重要な機能であるため、誤って押されないよう、より慎重な設計がされているのかもしれません。

このような背景から、Windows はセキュリティと安定性を重視し、電源操作に対する明確なショートカットキーを提供していないのが現状です。

OneShotSleep が PC 操作にもたらすメリット

今回作成した「OneShotSleep」は、PC 操作に以下のような効率化をもたらします。

1. スリープ・再起動・シャットダウンが効率的に実行可能に

最大のメリットは、何と言ってもその操作効率の向上です。これまでは、マウスを動かしてスタートメニューを開き、電源アイコンをクリックして、さらに目的のオプションを選択…という複数のステップが必要でした。

このツールを使えば、キーボードに指を置いたまま「Windowsキー + Y」を押すだけで、瞬時にスリープやシャットダウンが実行されます。

特に、頻繁に PC の電源操作を行う方にとっては、作業効率が格段に向上するでしょう。

2. 選べる3つのアクション:スリープ・再起動・シャットダウン

このツールは、単にスリープできるだけでなく、再起動シャットダウンにも対応しています。ツールの設定画面から、どの操作を「Windowsキー + Y」に割り当てるか、自由に選択できます。

ご自身の PC 利用状況に合わせて、最適なアクションを選んで設定してください。

3. 確認ダイアログの有無も設定可能

このツールでは、再起動またはシャットダウン時に確認ダイアログを表示するかどうかを、好みに合わせて設定できます。

  • 確認ダイアログを表示する(デフォルト)
    • 誤操作を徹底的に避けたい、慎重派の方におすすめです。
  • 確認ダイアログを表示しない
    • 効率的な操作を求める方におすすめです。

確認ダイアログは「はい(Y)」「いいえ(N)」の 2つの選択しかありませんので、「はい(Y)」であれば「Windowsキー + Y」を押した後に指を動かす必要はなく、そのままもう一度「Y」を押せば良いので、操作性は非常に良いと思います。

4. Windows 10/11 両対応で安心

このツールは、Windows 10(64bit) と Windows 11 の両方で動作確認済みです。

「Windowsキー + Y」をショートカットに選んだ理由

今回作成したツールで「Windowsキー + Y」をショートカットキーに選んだのは、主に以下の理由からです。

1. 既存の Windows ショートカットとの重複を避けるため

Windows には膨大な数のショートカットキーが存在します。その中で、頻繁に使われるショートカットと重複しないキーの組み合わせを見つけることが重要でした。

例えば、「Windowsキー + D」(デスクトップの表示/非表示)や「Windowsキー + E」(エクスプローラーの起動)のように、多くのユーザーが日常的に利用するキーは避ける必要がありました。

調査の結果、「Windowsキー + Y」は、Windows の標準機能や多くの一般的なアプリケーションで割り当てられているショートカットがほとんどない、比較的未使用の組み合わせであることが確認できました。

これにより、ユーザーが既存の操作と混同するリスクを最小限に抑えられます。

2. 片手で操作しやすい配置であること

「Windowsキー」は通常キーボードの左下に位置しており、「Y」キーは比較的中央に近いため、片手での操作がしやすい配置である点も考慮しました。

例えば、マウスを操作しながらもう片方の手で素早くショートカットを実行したい場合などに、無理なく指が届きやすい位置関係は利便性を高めます。

特に、頻繁に使うスリープ機能を素早く実行したいというニーズに応えるためには、直感的で押しやすいキーの組み合わせが求められました。

3.Windows Mixed Reality の利用状況と将来性

Windows Mixed Reality は、特定のハードウェアを必要とするため、一般的な Windows ユーザー全体から見ると、その利用者は多くありません。

また、Microsoft の方針として、Windows Mixed Reality のサポートが将来的には縮小または終了する方向にあることが示唆されています。

Windows Mixed Reality デバイスは、Windows 11 バージョン 24H2 以降ではサポートされていません。

この状況を考慮すると、将来的に衝突する可能性が低いショートカットキーとして「Windowsキー + Y」を選択することは、多くのユーザーにとって利便性が高いと判断しました。

ツールの導入方法と使い方

1. ツールのダウンロード

※ソフトウェアのご利用にあたって(必ずお読みください)

対象ファイル:「OneShotSleep_Inst.exe」(Ver 1.0.0.0)
ハッシュ値(SHA256):45b9dfd47d5f4b69d1a3ce72e9a3ec406510c0e0372d08c000f662ed6291ba1c

OneShotSleep_Inst.zip

ダウンロードしたファイルは解凍ソフトを使って解凍(展開)してください。

2. ツールのインストール

1.解凍したフォルダの中に、「OneShotSleep_Inst.exe」という実行ファイルがあります。これをダブルクリックして起動します。

2.「ユーザーアカウント制御」が表示されたら「はい」をクリックします。

3.「OneShotSleep 1.0 セットアップ」が開きますので、「インストール」をクリックします。

OneShotSleep 1.0 セットアップ
OneShotSleep 1.0 セットアップ

4.「インストールが完了しました。」と表示されたら OK をクリックします。

OneShotSleep 1.0 セットアップ - インストールが完了しました。
OneShotSleep 1.0 セットアップ – インストールが完了しました。
  • ツールは「C:\Program Files\OneShotSleep」フォルダーにインストールされます。
  • Windows の起動時に自動的に実行するために、スタートアップフォルダーC:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startupにショートカットを作成します。
  • インストール完了後、初回起動時(構成ファイルがない場合)に「OneShotSleep – 設定」が表示されます。
    • ローカルアプリケーションデータフォルダーC:\Users\ユーザー名\AppData\Local\OneShotSleepに構成ファイル(Config.ini)を作成します。

3. ツールの設定方法

設定画面はシンプルで、簡単に操作できるように設計しました。

OneShotSleep - 設定
OneShotSleep – 設定

各設定項目について説明します。

3-1. ショートカットに割り当てる操作の選択

スリープ」「再起動」「シャットダウン」の中から、Windowsキー + Y を押したときに実行したい操作を選択してください。

  • よくスリープを使う方は「スリープ」を選択。(デフォルト)
  • 頻繁に再起動する方は「再起動」を選択。
  • PC を完全に終了することが多い方は「シャットダウン」を選択。

3-2. 確認ダイアログの表示設定

再起動またはシャットダウンをするときに確認ダイアログを表示する(推奨)」のチェックボックスは、再起動またはシャットダウンを選択した場合にのみ有効になります。

  • チェックを入れる: 「再起動しますか?」「シャットダウンしますか?」という確認メッセージが表示されます。誤操作が心配な方におすすめです。
  • チェックを外す: 確認メッセージは表示されず、すぐに操作が実行されます。効率的な操作を求める方におすすめです。

スリープを選択している場合は、この設定は無関係です。ご要望があれば、スリープ時に確認ダイアログを表示するオプションも追加可能です。

3-3. 設定の適用と終了

設定が完了したら、必ず「適用」ボタンをクリックしてください。これにより、ショートカットキーに対しての動作が反映されます。

OneShotSleep - 設定
OneShotSleep – 設定

設定が反映されると、「現在:」の右側の文字が変更されます。

OneShotSleep - 設定
OneShotSleep – 設定

設定画面を閉じるには、最小化ボタンまたは × ボタンをクリックします。ツールはタスクトレイ(通知領域)に最小化され、バックグラウンドで動作し続けます。

タスクトレイ(通知領域)
タスクトレイ(通知領域)

再度設定画面を表示したい場合は、タスクトレイ(通知領域)のツールの上で右クリック>「設定」をクリックしてください。

ツールの右クリックメニュー
ツールの右クリックメニュー

ツールのアンインストール方法

1.「OneShotSleep_Inst.exe」をダブルクリックして起動します。

2.「ユーザーアカウント制御」が表示されたら「はい」をクリックします。

3.「OneShotSleep 1.0 セットアップ」が開きますので、「アンインストール」をクリックします。

OneShotSleep 1.0 セットアップ
OneShotSleep 1.0 セットアップ

4.「構成ファイルを残しますか?」と聞かれますので、「はい」または「いいえ」をクリックしてください。

構成ファイルを残しますか?
構成ファイルを残しますか?

5.「アンインストールが完了しました。ご使用ありがとうございました。」と表示されたら、OK をクリックすると「OneShotSleep 1.0 セットアップ」は自動的に終了します。

アンインストールが完了しました。ご使用ありがとうございました。
アンインストールが完了しました。

ツールのアンインストールが完了すると、実行されているツールは終了され、下記が削除されます。

  • 「C:\Program Files\OneShotSleep」フォルダー
  • スタートアップフォルダーのショートカット
  • 構成ファイル(「構成ファイルを残しますか?」で「いいえ」をクリックした場合)

「構成ファイルを残しますか?」で「はい」をクリックした場合、構成ファイルは削除されません。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 使わせていだきます。
    私の2011年春版Laptop環境では2025-03-03に「USB デバイス.認識エラー」が発生しました。
    https://nono634.blog.fc2.com/blog-entry-9418.html
    明確ではありませんが、以下が原因と独断しています。
    >MicrosoftがWindows 11のUSB設定を強化 USB4管理機能の詳細を公開 | Reinforz Insight(25/03/03)
    https://reinforz.co.jp/bizmedia/72405/
    不具合状況としては「マウスは動くのだが、左右のクリックと、リターンがが機能しない」です。
    いたしかたなく、電源断でシャットダウンしていました。この状態は1ヶ月ほどチマチマと再発しましたが、25-04頃からは発生しなくなりました。
    しかし、再発した場合を考えると電源断を多用したくなので「OneShotSleep」を利用する事にしました。転ばぬ先の杖です。
    ありがとうございます

    • 呑兵衛あな様、コメントありがとうございます。

      「OneShotSleep」がお役に立てて良かったです。
      Microsoft は幾度と USB 関連の修正をしていますので、今後発生する可能性はゼロではないと思います。

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