Windows 11 では、以前からモダンスタンバイや休止状態から復帰できない問題が存在しており、多くの環境でモダンスタンバイや休止状態でマウスやキーボードを押しても反応しなくなり、電源ボタンの長押しで強制終了していました。
多くの場合このような状態は、電源に関するソフトウェア(ドライバーも含む)とハードウェアとの非互換性によって引き起こされます。
最近 AMD は AMD Ryzen™ Chipset Driver(チップセット ドライバー) 6.01.25.342 をリリースし、バグの修正や新しいプログラムのサポート、 Windows 11 に関する問題が修正されています。
今回のバージョンでは、一部の環境でモダンスタンバイや休止状態から復帰できない問題を修正していますので、問題が起きている場合はドライバーを更新してみましょう。
AMD Ryzen™ Chipset Driver(チップセット ドライバー) 6.01.25.342 のダウンロードとインストール
1.次のページを開きます。
AMD Ryzen™ Chipset Driver Release Notes 6.01.25.342
2.ページの下の方の「AMD Ryzen™ Chipset Driver 6.01.25.342 for Windows® 10 & Windows® 11 64-bit」がドライバーのリンクです。
3.ダウンロードした「amd_chipset_software_6.01.25.342.exe」を実行します。
4.「ユーザーアカウント制御」の画面が表示されますので「はい」をクリックします。
5.しばらくすると「AMDチップセット・ソフトウェア・インストーラー」が開き、PCハードウェアのドライバー互換性の確認が開始します。
6.互換性の確認が終了するとインストールの画面が表示されますので、右下の「インストール」をクリックします。
7.チップセット ドライバーのインストールが開始しますので、そのままお待ちください。
8.チップセット ドライバーのインストールが完了したら、「閉じる」をクリックして PC を一度再起動しましょう。
チップセット ドライバーを更新しても改善されない場合
通常は、チップセット ドライバーを更新すれば新しいドライバーが上書きされ問題が解決されるのですが、一部の環境ではドライバーがうまくアップグレード(更新)できていない場合があるようです。
AMD によると、次の場合はチップセット ドライバーの上書きでは正常にアップグレードされない場合があるとのこと。
- システムのハードウェア構成に最近変更があった場合
例えば、CPU やグラフィックカードを交換していた場合など - インストールされていたチップセット ドライバーが非常に古い場合
例えば、前回チップセット ドライバーを更新したのが数年前である場合など
チップセット ドライバーをアンインストールしてから再度更新(注意事項あり)
上記の場合、チップセット ドライバーを一度アンインストールしてから再度更新すると正常にアップグレードできます。
ただし、チップセット ドライバーをデバイスマネージャーやサードパーティ製のドライバー削除ソフトウェアを使用して削除してはいけません。
デバイスマネージャーやサードパーティ製のドライバー削除ソフトウェアを使用して削除すると、システムの実行に必須なドライバーを削除してしまい、システムがダウンしてしまう恐れがあります。
チップセット ドライバーをアンインストールするには、
1.スタートボタンを右クリック>設定>アプリ>「インストールされているアプリ」を開きます。
2.「インストールされているアプリ」が開いたら、「AMD Cipset Software」の右側にある「…」をクリックし、「アンインストール」をクリックします。
3.確認画面が表示されますので、もう一度「アンインストール」をクリックします。
4.「ユーザーアカウント制御」が表示されたら「はい」をクリックします。
5.「AMDチップセット・ソフトウェア・インストーラー」が開き、PCハードウェアのドライバー互換性の確認が開始します。
6.互換性の確認が終了するとインストールの画面が表示されますので、右下の「アンインストール」をクリックします。
7.チップセット ドライバーのアンインストールが完了したら、「閉じる」をクリックし、上記の手順で新しいバージョンのチップセット ドライバーをインストールしてください。
高速スタートアップ
Windows 11 では、高速スタートアップはデフォルトで有効になっています。
高速スタートアップは Windows の起動を速くするための機能ですが、一部の環境では高速スタートアップが有効である場合、モダンスタンバイや休止状態からの復帰時にブラックスクリーンが表示される場合があります。
次の手順で高速スタートアップを無効にして改善されるかを確認してください。
1.Windowsキー+Rを押して、「ファイル名を指定して実行」を開きます。
2.「powercfg.cpl」と入力してEnterを押します。
3.電源オプションが開きますので、「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
4.「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリック。
5.下にある「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外し、「変更の保存」をクリックして電源オプションを終了します。
これで高速スタートアップは無効になりますので、PC を一度再起動しておくことをおすすめします。
ケーブルの問題
例えば、DisplayPort を HDMI に変換するケーブルを使用してパソコンとモニターを接続している、インテル グラフィックを使用している一部の環境(マザーボード)は、この信号に対応していない場合があります。
その場合、モダンスタンバイや休止状態からの復帰時にモニターに画面を映し出すための信号がないため、画面が真っ黒のままとなります。
可能であれば、変換ケーブルを使用せずに接続すると問題を回避できる可能性があります。
また、お使いのパソコンの BIOS を更新すると解決できる場合があります。(メーカーのサイトで確認してみてください)
グラフィックドライバー
グラフィックドライバーが古い場合、最新のバージョンに更新することで解決できる場合があります。
また、最近この問題が発生した場合は、過去のバージョンに戻すことで解決できる場合があります。
BIOS の設定
一部の BIOS には、モダンスタンバイに関する設定が変更できるものがありますので、一度確認してみてください。
BIOS の項目を誤って変更すると PC が起動できなくなる場合がありますので、操作には十分注意し、PC に詳しくない場合は、専門店や購入店に相談することをおすすめします。
Windows Update
何らかの理由で長期間 Windows Update を行っていない場合、Windows Update を実行してシステムを最新の状態にすると解決される場合があります。
ウイルス対策ソフト
お使いのサードパーティ製のウイルス対策ソフトが原因でモダンスタンバイや休止状態から復帰時にブラックスクリーンが表示される場合があります。
ウイルス対策ソフトの公式サイトで情報を確認し、更新があれば適用することで解決できる可能性があります。
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