今回は、Windows 11 の設定>システム>「電源」にある「電源モード」が表示されない場合の原因と解決法を紹介します。
最近の Windows 11 の初期化にはバグがあるようで、初期化後に Windows セキュリティが正常に機能しなくなったり、設定にある「電源モード」が表示されなくなる不具合があります。
Win11 Windows セキュリティが真っ白、IT管理者によって制限されています。
※追記: 検証の結果、「電源モード」が表示されなくなる不具合と初期化との関連性はないようです。
次の画像は「電源モード」が表示されていない状態を再現したものです。
設定>システム>「電源」にある「電源モード」が表示されない場合の原因と解決法
原因
「電源モード」が表示されなくなる原因は、「電源モード」を表示するために必要なレジストリの情報が削除されているため、または値のデータが違っているためだと思われます。
実際にレジストリ値を削除して「電源モード」が表示されない状態を再現してみました。
レジストリの操作を間違えるとシステムが起動できなくなるなど不具合が起きる可能性があります。事前にシステムの復元などでバックアップを取り、自己責任で行うようお願いします。
- システムの復元ポイント作成方法及び復元方法
- レジストリエディタの開き方及びバックアップ方法
- Win10 レジストリの予備知識|概念、開き方、レジストリの内部構成
※Windows 11 のレジストリも基本は同じです。
1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力して Enter を押します。
2.レジストリエディターが開きますので、次のキーを開きます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power\User\PowerSchemes
3.「PowerSchemes」キーの下に、通常は「961cc777-2547-4f9d-8174-7d86181b8a7a」と「ded574b5-45a0-4f42-8737-46345c09c238」というキーが存在します。
この 2つのキーが「電源モード」に関するキーであり、削除をすると「電源モード」が表示されなくなります。
解決法
管理者権限のあるユーザーアカウントで行ってください。
電源プランを復元する
まずは電源プランをデフォルトの状態に復元する必要がありますので、次のページを参考に電源プランを復元してください。
復元法 Win11 powercfg コマンドでデフォルトの電源プランを削除してしまった
電源プランの復元が完了したら、レジストリの編集を行います。
レジストリの編集
1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力して Enter を押します。
2.レジストリエディターが開きますので、次のキーを開きます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power\User\PowerSchemes
3.「PowerSchemes」キーの上で右クリック>新規>「キー」をクリックします。
4.「新しいキー #1」の名前を「961cc777-2547-4f9d-8174-7d86181b8a7a」に変更します。
※既にキーが存在する場合は、下の値と値のデータを確認してください。
5.「961cc777-2547-4f9d-8174-7d86181b8a7a」キーの上で右クリック>新規>「展開可能な文字列値」をクリックします。(REG_EXPAND_SZ)
6.右側の欄に作成された「新しい値 #1」の名前を「Description」に変更し、「Description」をダブルクリックで開き、値のデータに次のコードをコピーして貼り付け OK をクリックします。
@%SystemRoot%\system32\powrprof.dll,-1404,Favor energy savings over performance.
7.「961cc777-2547-4f9d-8174-7d86181b8a7a」キーの上で右クリック>新規>「展開可能な文字列値」をクリックします。
8.右側の欄に作成された「新しい値 #1」の名前を「FriendlyName」に変更し、「FriendlyName」をダブルクリックで開き、値のデータに次のコードをコピーして貼り付け OK をクリックします。
@%SystemRoot%\system32\powrprof.dll,-1405,Better Battery-life Overlay
次のようになれば OK です。
9.「PowerSchemes」キーの上で右クリック>新規>「キー」をクリックします。
10.「新しいキー #1」の名前を「ded574b5-45a0-4f42-8737-46345c09c238」に変更します。
※既にキーが存在する場合は、下の値と値のデータを確認してください。
11.「ded574b5-45a0-4f42-8737-46345c09c238」キーの上で右クリック>新規>「展開可能な文字列値」をクリックします。(REG_EXPAND_SZ)
12.右側の欄に作成された「新しい値 #1」の名前を「Description」に変更し、「Description」をダブルクリックで開き、値のデータに次のコードをコピーして貼り付け OK をクリックします。
@%SystemRoot%\system32\powrprof.dll,-1402,Maximize bias towards performance instead of energy savings.
13.「ded574b5-45a0-4f42-8737-46345c09c238」キーの上で右クリック>新規>「展開可能な文字列値」をクリックします。
14.右側の欄に作成された「新しい値 #1」の名前を「FriendlyName」に変更し、「FriendlyName」をダブルクリックで開き、値のデータに次のコードをコピーして貼り付け OK をクリックします。
@%SystemRoot%\system32\powrprof.dll,-1403,Max Performance Overlay
次のようになれば OK です。
これでレジストリの編集は完了しましたので、PC を一度再起動し、設定を開いてみましょう。
電源プランの復元で電源プランがデフォルトの「バランス」に変更されていますので、必要な場合は変更しておきましょう。
コメント