今回は、Windows 11 の「設定」や「設定」の中にある一部の項目が開けない場合、または開いた瞬間に「設定」画面が閉じてしまう場合の解決法を紹介します。
多くの場合、何らかのタイミングでレジストリ値が変更されてしまった、あるいはファイルが壊れてしまったことが原因だと思われます。
このタイミングは、ほとんどの場合アプリ(Windows Update も含む)のインストール、またはアンインストールするときです。
それ以外にはシステムの復元後に上記の症状が出ることがあります。
「設定」が開けない、一部の項目を開いた瞬間に閉じてしまう場合の解決法
1.タスクマネージャーの詳細タブを開き、「SystemSettings.exe」というプロセスが存在する場合は、「SystemSettings.exe」の上で右クリック>「タスクの終了」をクリックします。


2.タスクの終了の確認画面が表示されますので、「プロセスの終了」をクリックします。

※「SystemSettings.exe」を終了しないとコマンドの実行が失敗します。
3.タスクマネージャーを閉じ、スタートボタンを右クリック>「ターミナル(管理者)」をクリックします。
4.次のコマンドを入力して Enter を押します。
Add-appxpackage -register "C:\Windows\ImmersiveControlPanel\appxmanifest.xml" -disabledevelopmentmod

コマンドの実行は数秒で終了しますので、ターミナルを終了して「設定」を開いてみましょう。
※開けない場合は一度再起動してみてください。
2023/10/22: Microsoft Store のアプリを更新
上記の方法で解決できない場合は Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコマンドを入力して Enter を押します。
ms-windows-store://downloadsandupdates
Microsoft Store のライブラリが開きますので、「更新プログラムを取得する」をクリックします。
特に最近のアップデートにより、Windows 11 のシステムの一部は Microsoft Store のアプリに依存することが多くなりました。
システムの一部が依存している Microsoft Store のアプリが古い場合、正常に動作しなくなることがあります。
Microsoft Store のアプリの自動更新をオフにしている場合によく起こる症状なので、アプリを更新をしてあげることで解決できます。
2024/01/26: レジストリ値の確認
Microsoft Store のアプリを更新しても開けない場合、ウイルスによってレジストリ値が変更されている可能性があります。
設定に関するレジストリ値を実際に変更して確認してみました。
レジストリの操作を間違えるとシステムが起動できなくなるなど不具合が起きる可能性があります。事前にシステムの復元などでバックアップを取り、自己責任で行うようお願いします。
- システムの復元ポイント作成方法及び復元方法
- レジストリエディタの開き方及びバックアップ方法
- Win10 レジストリの予備知識|概念、開き方、レジストリの内部構成
※Windows 11 のレジストリも基本は同じです。
すべての「設定」項目に関するレジストリ値
1.Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコマンドを入力して Enter を押します。
2.レジストリエディターが開きますので、次のキーを開きます。
※「10.0.6.1000」の部分は環境により違う場合があります。
HKEY_CLASSES_ROOT\ActivatableClasses\Package\windows.immersivecontrolpanel_10.0.6.1000_neutral_neutral_cw5n1h2txyewy\Server\microsoft.windows.immersivecontrolpanel
3.「microsoft.windows.immersivecontrolpanel」キーを選択した状態で右側の欄の文字列値「ExePath」の値のデータを確認してください。
次の値のデータが正しいデータです。(レジストリエディター上では、「\」は「¥」で表示されます)
C:\Windows\ImmersiveControlPanel\SystemSettings.exe
もしも違うデータになっている場合、すべての「設定」項目が開けなくなります。
また、「IdentityType」「Instancing」「Permissions」の 3つの値のデータが 1つでも正しくない場合、すべての「設定」項目が開けなくなったり、一部の項目が開けずに「設定」が閉じてしまいます。
これらの値のデータや上の階層のキーに不正な情報があれば、すべての「設定」項目に影響が出ます。
通常はこれらのキーはアクセス許可の設定により、管理者権限のあるユーザーでも編集ができないようになっていますが、一部の悪意のあるソフトウェアはアクセス許可を変更してレジストリに不正な値のデータを書き込むものもあります。
アクセス許可は手動でも変更することができますので、アクセス許可を変更してから正しい値のデータに変更すれば開けるようになります。
ただ、この方法はリスクを伴いますので、心配な方は Windows 11 のインストールメディアを作成し、個人ファイルを引き継いで上書きインストールすることをおすすめします。
Win11 メディア作成ツール「MediaCreationTool_Win11_23H2」
Windows 11 を上書きインストールすれば、レジストリ値も正しい値のデータに書き換えられ、「設定」が正常に開くようになります。
コメント
コメント一覧 (4件)
同様の現象が発生しこちらにたどり着きました。
ご指導の通り実行しましたが結果は変わりませんでした。
また、
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
sfc /scannow
の実行もしましたが改善されません。
トラブルシューティングツールでは問題が検出されました。
以下トラブルシューティングツールを使用した結果です。
情報IsPostback_RC_PendingUpdates
IsPostback: False
情報WaaSMedicService
問題の検出元:BinaryHealthPlugin
情報IsPostback_RC_PendingUpdates
IsPostback: True
情報Service Status
BITS サービスに問題があります: 要求したサービスは既に開始されています。 System.Management.Automation.RemoteException NET HELPMSG 2182 と入力すると、より詳しい説明が得られます。 System.Management.Automation.RemoteException
情報Service Status
BITS サービスに問題があります: 要求したサービスは既に開始されています。 System.Management.Automation.RemoteException NET HELPMSG 2182 と入力すると、より詳しい説明が得られます。 System.Management.Automation.RemoteException
匿名様、コメントありがとうございます。
別の方法を追記しましたのでお試しください。
それでも解決できない場合は初期化やシステムの復元をしなければ解決できないかもしれません。
Windows 11 の初期化「PC をリセットする」及びドライバーのバックアップ方法
https://windows-waza.com/how-to-reset-win11-reset-your-pc/
システムの復元(バックアップ)作成、復元、削除方法
https://windows-waza.com/systemrestore/
ご返信ありがとうございます。
やはり解決しませんでしたので、修復インストールで強引に直しました。
結局原因はわかりませんでした。もしかしたらKB5030310環境下でチップセットドライバを更新した所為かもしれませんが定かではありません。KB5030310をインストールしていない状態に戻った現在は特に不具合は出ていません。
失礼しました。
匿名様、
修復インストールで解決されましたか。KB5030310 から様々な不具合が出ているのですが、今回の場合はなかなか原因の特定が難しいですね。
また何かわかれば追記したいと思います。
Win11 大型アップデート KB5030310 の不具合&対処法 https://windows-waza.com/win11-large-update-kb5030310-bugs-and-workarounds/