Chrome や Edge などのブラウザーには「ハードウェア アクセラレーション」という機能がデフォルトでオンに設定されています。
今回は、「ハードウェア アクセラレーション」という機能の簡単な説明と、機能をオンにするべきか、それともオフにするべきかを紹介したいと思います。
ハードウェア アクセラレーションとは?
「ハードウェア アクセラレーション」がオフの場合、タスク(仕事)は全て CPU で処理されるため、ブラウザーの負荷が高い場合に PC 全体のパフォーマンスが低下してしまいます。
「ハードウェア アクセラレーション」をオンにすると、ブラウザーで最も負荷の高いタスクが GPU(グラフィックカード)によって処理されます。
「ハードウェア アクセラレーション」はデフォルトでオンに設定されており、これにより、CPU の負荷を減らします。
CPU の負荷が減った分、他のプログラムに割り当てることができるようになるので PC 全体のパフォーマンスが向上します。
「ハードウェア アクセラレーション」機能を利用するには、機能に対応した GPU(グラフィックカード)とグラフィックドライバーが必要です。
※よほど古い PC でない限り利用できます。
ハードウェア アクセラレーションはオンにするべきか?オフにするべきか?
上記でも説明しましたが、「ハードウェア アクセラレーション」がオンの場合、ブラウザーで最も負荷の高いタスクが GPU(グラフィックカード)によって処理されます。
これにより、ほとんどの負荷がブラウザーにかかってしまい、一部の環境では逆効果になる場合があります。
例えばブラウザーの使用中にウィンドウがちらついたり、真っ黒になったり、スクリーンショットを撮ると黒くなってしまったりします。
他にもブラウザーの動作が遅く(重く)なったり、ページが正常に表示できないなどの不具合が出ることもあります。
これらの不具合は環境によるものなので、今現在ブラウザーの動作がおかしい場合は「ハードウェアアクセラレーション」を無効にすると解決できる場合があります。
もしもお使いの PC の CPU の性能が高いのであれば、「ハードウェアアクセラレーション」をオフにしたほうがブラウザーの動作が安定するかもしれません。
「ハードウェアアクセラレーション」は、比較的低スペックの PC におすすめの機能です。
ハードウェアアクセラレーションがオンの時とオフの時の CPU と GPU の変化
Google Chrome で YouTube 動画を 1080p60 HD で再生した場合の変化をご覧ください。
ハードウェアアクセラレーションがオフの時
ハードウェアアクセラレーションがオフの時にタスクマネージャーのパフォーマンスタブを見ると、下の画像の場合、CPU 使用率が 12% で GPU の「Video Decode」の使用率が 0% ですね。

ハードウェアアクセラレーションがオンの時
ハードウェアアクセラレーションがオンの時、CPU 使用率が 2% で、 GPU の 「Video Decode」の使用率が 17% になりました。
ハードウェアアクセラレーションがオフの時と比べると、CPU をほとんど使用せずに GPU を使用しているのがわかると思います。

ハードウェアアクセラレーションをオフにする方法
Google Chrome の場合
1.アドレスバーに「chrome://settings/system」と入力して Enter を押します。
2.システムの設定が開きますので、「ハードウェア アクセラレーションが使用可能な場合は使用する」の右側にあるトグルをオフにします。

3.Chrome を再起動します。
一瞬で再起動 Google Chrome 使用中に重くなった場合
Microsoft Edge の場合
1.アドレスバーに「edge://settings/system」と入力して Enter を押します。
2.システムの設定が開きますので、「使用可能な場合はハードウェア アクセラレータを使用する」の右側にあるトグルをオフにします。

3.Edge を再起動します。
Mozilla Firefox の場合
1.アドレスバーに「about:preferences#general」と入力して Enter を押します。
2.一般設定が開きますので、下にスクロールしていきます。
3.すると、パフォーマンスの項目に「推奨のパフォーマンス設定を使用する」がありますので、チェックを外します。

4.すると、「ハードウェアアクセラレーション機能を使用する(可能な場合)」が表示されますので、チェックを外します。

5.Firefox を再起動します。
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