Windows 10 と Windows 11 には「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」という機能があります。
この機能は 2020 年に Windows 10 で追加され、現在の Windows 11 でも利用できる機能です。
今回は、「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」の簡単な説明と、機能をオンにするべきか、それともオフにするべきかを紹介したいと思います。
ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリングとは?
「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」とは、簡単にわかりやすく言うと、通常は CPU が受け持っている仕事の一部を GPU(グラフィックカード)に任せます。
その仕事は優先度の高いものであり、仕事を GPU(グラフィックカード)に任せることにより CPU の負荷を下げます。
CPU は負荷が減った分、より多くの仕事をすることができるようになります。
そのため、PC の動作が速くなったり、パフォーマンスが向上したりすることがあります。
「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」を利用するには、GPU(グラフィックカード)が対応している必要があります。
さらに機能に対応したドライバーが必要になります。
※よほど古い PC でない限り利用できます。
ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリングは有効にしたほうがいい?
「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」は、とても素晴らしい機能であり、多くの方は有効にしたほうがいいのか、無効にしたほうが良いのかを知りたいと思っているのではないでしょうか?
PC は、ローエンド(低スペック)、ミドルレンジ(高スペックに近い)、ハイエンド(高スペック)などと性能別で区別していますが、「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」はローエンドからミドルレンジまでの PC でオンにしてみる価値があります。
例えばお使いの PC でゲームをすると、CPU 使用率が 100% 近くになるような場合に「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」をオンにすると 、CPU の負荷が減り PC が安定します。
※ここで言っている「安定する」というのは、カクツキや遅延が無くなるということ。
逆にゲームをしても CPU 使用率が低い高スペックの PC では、ほとんど効果は感じられないばかりか、遅くなってしまう場合があります。
例えば CPU が高性能で GPU(グラフィックカード)の性能が低い場合に「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」をオンにすると、逆に処理が遅くなってしまうことがあります。
仕事に例えるなら、よほどの理由がない限り、余裕でできる仕事をわざわざ自分より数倍仕事の遅い人に任せたりしませんよね。
お使いの PC によって効果は違いますので、「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」をオンにして効果を確かめてみてください。
ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリングをオンまたはオフにする方法
Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、次のコマンドを入力して Enter を押します。
ms-settings:display-advancedgraphics-default
既定のグラフィック設定が開きますので、「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」をオンまたはオフにします。

設定を反映するには再起動が必要になりますので、PC を一度再起動してください。
この機能はいつでもオン・オフすることができます。
ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリングの副作用
- ハードウェアアクセラレータを利用するように設計されていない一部のアプリケーションはクラッシュする可能性がある
もしも既に「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」をオンにしていて、原因不明のクラッシュが起きている場合はオフにしてみましょう。
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